楽しかったのは何?

1月23日、メディアのスタッフは滋賀県で開催されている障害のある人の展覧会の取材日。滋賀県の天気予報は1日中雪。その予報が的中しないことを願いながら、朝早くから絵をかくのが大好きで、予定の変更が苦手なパンジーの三村さんと小松原さんと一緒に滋賀に向かいました。 ところが、大津を過ぎたころに到着時刻を伝えるためにかけた電話で、「今日は来るのを中止した方がいい。」とアドバイスを受けました。引き返すことに決めたものの、出発前に中止することにきっぱりと決めきれなかった事を後悔しました。それには、「予定の変更が苦手な二人を混乱させたくない」という思いが少なからずありました。それが、結果として、途中で引き返すことになってしまったのです。せめて、おいしい近江牛を食べて帰ることにしました。

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ところが翌日になり、小松原さんが、「めっちゃ楽しかった」と話していたと聞き、「えー、8時に出発して草津でUターンして、大津のドライブインで近江牛うどんを食べて帰っただけなのに、何が楽しかったのだろう?」と思いました。 「車の中でのおしゃべりが楽しかったのかな? 何をするかではなくて心かな?」などさまざまに思いを巡らし、職員にも聞いてみました。「行く前から、メディアに取り上げられるのがうれしかったのかな?」「前日が誕生日で、みんなに祝ってもらったからかな?」などの意見が出ました。

そして、「雪で途中で中止になって寒かったけど、雪が積もっているところを見ることができたのがうれしかった。パンジーの昼食のカレーうどんも楽しみだったけど、ドライブインで食べた近江牛うどんがとてもおいしかった。自分へのお土産に近江牛の肉味噌かしぐれ煮か、どっちを買うか迷ったけど、肉味噌を買った。」が、小松原さんの感想です。 なるほどとなっとくです。そして、人それぞれに楽しさは違うけれど、楽しさを共有すること、小さな変化に気づくことの大切さをかみしめました。 小松原さんは、2月の「地域でくらそう」に登場します。お楽しみに!

滋賀2人 車中の二人 滋賀雪 すっかり雪が降り積もっています