ルシエルでの撮影取材レポート

報告が遅くなってしまいましたが、3月7日、ルシエルでKSB放送の撮影取材がありました。前回の取材では入所施設を退所になった当事者の藤岡さんの自宅での様子でしたが、今回は新しい活動の場所での撮影です。朝の送迎からスタートし、母親へのインタビュー、ルシエルでの撮影、パンジーⅤでの撮影、職員へのインタビュー等で一日がかりの撮影でした。
当日、藤岡さんは通所後すぐに玄関先で立ち尽くし硬い表情をするなど、普段見かけない行動もあり、少しプレッシャーを感じているようでした。
その後、作業風景やこだわりの場面、パンジーⅤでの楽しい食事の様子と撮影が進むにつれ、普段の藤岡さんに戻り、笑顔も出るようになりました。それには同じく入所施設を退所になった当事者の岩部さん、後藤さん、土手添さんと一緒に撮影出来たことも大きかったと思います。突然、退所通告を出され、友達と「さよなら」も言えずに別れたのですから当然さみしかった事でしょう。
今はルシエルで毎日顔を合わせ、にぎやかに活動しています。最近では洗面所で藤岡さんの顔洗いのこだわりを土手添さんが見守り、最後に土手添さんが蛇口を閉めなおすという場面も見られます。その時の2人の表情はとてもおだやかで、お互いの事をよく理解しているようにも思えます。このように少しずつですがルシエルになじみ、パンジーⅤで新しい仲間と新しい経験をしようとしています。
今回の取材では他のスタッフも協力してくれて「強制退所の事」「地域移行の事」「入所施設の立ち位置」等、率直な意見を記者にも伝える事ができました。
これからも彼らがどのように変わっていくのか楽しみです。(村川)

★放送はこちらから視聴できます。
https://news.ksb.co.jp/article/15194684