一人暮らしが気がつかせてくれた、小松原剛さんの力

一人暮らしが気がつかせてくれた、小松原剛さんの力
グループホームで暮らしていた小松原さんが、一人暮らしを始めました。グループホームの生活では、介護者がそばにいるからこそ「できなかったこと」「やらなかったこと」も多かったのかもしれません。整理整頓を支援者と一緒にしても、いつも三日坊主で、どうしたらよいのか迷うこともたくさんありました。
そんな中、ホームで仲間との関係が行き詰まったことが「一人暮らし」への一歩となりました。
新たな暮らしを始めた小松原さん。家に帰れば、ごはんの盛り付け、食器洗い、掃除、洗濯。その後は自分の時間です。これまでは、毎日お母さんと連絡を取っていましたが、ある日「今日はしない、いい」と、自立を感じる言葉を口にするようにもなりました。
その変化を見て、支援者が今まで“やりすぎていた”ことに気づきました。
今、小松原さんにとって一番大きなことは「自分のペースでゆっくり過ごせる」と言います。その自由を、これからはそっと支えていきたいと思います。(吉川大喜)